ジェネレーティブ・ワークショップ
探究の“土壌”を耕すジェネレーティブ・ワークショップ
□生徒が自ら設定する“テーマ”決めに苦戦している。
□生徒の興味関心をより引き出すアプローチを知りたい。
□まだまだやらされ感がある。より自分ごと化された学びにしたい。
□探究学習を、机上だけでなく経験を通した学びにしていきたい。
先生方から聞こえてくるさまざまな声から、
上記のように「生徒の内発的動機をどう耕すか?」という大きな問いと悩みがあることを感じます。
そんな課題意識をふまえ、生徒一人ひとりの「個」をいかし、
探究の土壌を耕すための新たな学びづくりをしています。
プログラムの位置付け
“非言語”から探究する
ジェネレーティブ・ワークショップでは、自分自身の「好き」や「興味関心」に触れ、
自己対話や自己創造をするために、非言語や身体性を通して探究していきます。
「わたし」から始まる学びを行うことは、総合的な探究の時間のコアである、
自己の在り方生き方と一体的な問いを持つ、といった探究的な思考の土台づくりにも繋がります。
ワークショップをとおして
「わたし」に触れる
写真や映像、音楽といった、非言語のアプローチを通すことで、自己の潜在的な意識や暗黙知に触れていきます。デジタルネイティブな生徒たちだからこそ豊かな非言語表現をいかし、言語にはしえない感覚や思考から自己探究を深めます。
「わたし」が生み出す
主体性や自主性の基盤となる「わたし」を耕すために、自分の思いや考えを元に表現する「つくる」経験を大切にしています。創造することは特別なことに捉えられがちですが、表現は誰もがもっているもの。やってみることで表現の心地よさや没頭に触れていきます。
事例紹介
コラージュワーク感覚をほぐし、「わたし」が出てくるのを楽しむ
概要
写真や雑誌、色紙、時には自分が撮影した写真を、切ったり、貼ったり、破いたりして、自由に自分の作品をつくるワーク。「ゼロから描く」となると躊躇があるかもしれませんが、好きな写真を選んで並べるコラージュは、毎度教室が熱中と没頭に包まれます。また作品制作後の鑑賞タイムでは、お互いの作品をみたりコメントをもらうことで、自分自身や友人に対して新たな発見が生まれていきます。
生徒のことば
「他の人のコラージュを見ていたら、その人の個性が出ていて面白かった。」
「自分が好きなものや色を自然と選んでいることがわかって、そのまま表現できたし、自分がこういう感じのものが好きなんだなというのも改めて発見できて面白かった。」
アーティストとの協働ワークさまざまな世界と出会い、ともに「つくる」
概要
音楽家・写真家・映像クリエイター・WEBデザイナーらによる、生徒たち自身が「つくる」ワークショップ。iPhoneで身の回りから音を採取してきた音から自由旋律の音楽をつくってみるサウンド編、身近な学校という場所を新しい視点で自由に撮ってみる写真編など、アーティストたちの仕事道具や感覚にも触れつつ、スキルや技術に捉われず、自由に表現することを大切にしています。
作品鑑賞の時間は、お互いの作品に触れ、自分の想いをジャーナリングします。自分で「つくる」ことの喜びや、作品を通して見つけた「わたし」らしさや感覚についてなど、一人ひとりの生の言葉が現れてきます。
サウンド編:音を採取して、物語をつくろう
音楽編:妄想番組のオリジナルジングル制作
写真編:写真を撮るってなんだろう
映像編:みんなの好き!を15秒の動画で表現
イラレ編:みんなの好き!を伝えるZINEづくり
XD編:オリジナルのECサイトをデザインしよう
生徒のことば
「音は音でも、重ねたら想像でも物語が生まれると思いました。」
「音は自由だなと思いました。」
「一つ一つの音に人の性格が出ていた。」
「写真にすることで、いつもみている景色が変わった視点で見ることになり、見えなかった事や新しい景色が見えてくることがわかった。」
「みんなの取り方が違うから面白かった。その人の考えていることがわかるような気がして楽しかった。」
これまでのワークショップを
一冊にまとめました
アトリエシムラ共催「わたしを織る」草木染めをとおした、自己対話のじかん
概要
植物からの染めと機織りをつかって「わたし」を織り上げるプログラムです。染織家・志村ふくみの思想を受け継ぐ染織ブランド「アトリエシムラ」さんと共催することで、それぞれの「心の原風景」を、決められた模様や色ではなく、好きな⾊で自由に織る時間をつくっています。淡々と織り上げる過程は自分自身との静かな対話であり、染めや糸を通した自然との対話でもあります。
生徒のことば
「糸を染めることも織ることも全て初めてすることでした。糸を見て、世界に二つと同じ色はないんだなと考えると不思議な気持ちになりました。時間を忘れて夢中になりました。」
「こういう没頭するのがスッゴイ好きで、自分を忘れるっていうか、なにも考えずに織った。最近いろいろ忙しくて、こういう時間を持てたのが久しぶりだなと気づいた。」
「いつもは考えすぎてしまって、結局それはないな、って感じになったりする。だから今日はもうこれにしよう、って最初の色で織った。その後になんとなく白を入れたら、ぱって明るくなったのを感じて、眩しかった。」
(今まで協働した)アーティスト
ジェネレーティブ・ワークショップでは、実施地域や学びのねらいに合わせて、
多様なアーティストやブランドと協働することで、
それぞれの豊かな感覚や世界をおりまぜ、設計しています。
染織ブランド
アトリエシムラ
田中堅大
都市音楽家
菊池香帆
アーティスト
木下怜
映像クリエイター
鬼木翔平
映像クリエイター
Noso Kyonosuke
フォトグラファー
澤井環
ミュージシャン
千歳慎
インタラクティブデザイナー
協働の流れ
共有
企画内容を定めるまえに、まずは、お問合せいただいた背景や課題意識、学校の様子、皆さまの思いについてインタビューをさせていただいています。
また私たちも、これまでの取組みやそのコンセプトについて共有しています。
企画・対話
私たちからのご提案だけでなく、どんなことを大切にしたいか、どんな取組みを進めていきたいか、対話を深めながら、共に企画や協働内容を思案し、準備を進めていきます。
実施
プロジェクトがいざスタート。実施期間では、どんな実施体制で進めれば、学校全体を巻き込んだり、共感を広げられるか、先生の負担が少ないかなど、状況とビジョンをふまえて共に試行錯誤しています。
各学校で描いている思いやご要望に合わせて、長期協働プロジェクトだけでなく、
単発ワークショップや先生の学びの場など様々な取組みを実施しております。
まずは下記のフォームよりお問い合わせいただければ幸いです。
その他のプロジェクト
長期協働プロジェクト
プログラムの提供だけでなく、3ー5年間の連携協定を結ぶことで、授業づくりだけでなく、チームマネジメントやビジョンづくりなど包括的な学校づくりを協働しています。
探究プログラム
探究や課題研究、修学旅行のなかで生徒の個をひきだす起爆剤として、スポットでの授業を届けています。ここでも多様な学生や社会人を巻き込んで授業をつくっています。
先生の学び
先生たちの学びの場づくりにも取り組んでいます。時代や子どもたちの変化、そして日々の制約のなかでの葛藤や悩みを共有しつつ、対話を通してこれからの学びと学校の在り方を考えます。