生成ってなに?

学びや教育を考えるとき、私たちはそのベースとして「生成/Generative Pedagogy」という概念を大切にしています。
ミッションである「教育の再定義」のあり方でもあります。
生成の思想的源流には、ベンヤミン、バタイユ、ドゥルーズらによる教育哲学があります。

近代の発展のなかで、できるだけ平等に、取りこぼさずに育てることを可能にしたシステム。社会の“あるべき姿”に到達することを目指し、子どもたちは大人から段階的に教わる。教育とは大人になる「準備段階」と捉えられている。

カリキュラムの特徴

ミッションや課題は、先生から用意されている

進路決定や理想の姿に近づくことがゴールであり正解

学習目標に到達するために基礎・発展・応用と段階的に学んでいく

「できる」が増えるように課題をクリアしていく学び

生成とは、自ずと生み出される在り方。一人ひとりが好奇心を起点に「やってみる」ことで、他者や世界と出会い、経験しながら学ぶ。人の固有性こそが学びの起点であるので、その未来は変動的で想定外。だからこそ新しい意味価値が生み出されると捉えられている。

カリキュラムの特徴

ミッションや課題は提供せず、自主性に寄り添う

子どもも大人も、教え、学びつづける関係性

学習者の「やってみたい!」から始まる

ゴールやありたい姿は学習者自身が探りつづける

探究や課題研究、修学旅行のなかで生徒の個をひきだす起爆剤として、
スポットでの授業を届けています。
ここでも多様な学生や社会人を巻き込んで授業をつくっています。

生成するには?

なにをするか、ではなく“余白”をデザインする

自ずとなにかが生まれる場には、なにより「余白」が大切です。余白があることで、一人ひとりが自由に自己決定でき、多様な考えや表現、想定外が生み出されていきます。余白にはさまざまあり、私たちは決まりやコントロールが弱い時間や空間がある「環境的余白」、好きにしていいんだな、と思える「心理的余白」、信じて待つことで思いもよらない人の変化が生まれる「期間的余白」など分類しています。

カルチャーの土壌を耕す

場や組織の「土」を耕すにはどうしたらいいだろう、という視点と取組みも大切にしています。栄養をいれたり対処療法も時に大切ですが、今ある「土」そのものが豊かになれば、何かが芽吹いたり、豊かなものが生まれたり、自ずと文化が育っていくからです。そうやって生成された想定外の「副産物」こそ、重要な産物かもしれないですよね。長い目で見ることの面白さは、ここかもしれません。

ひとや行為を、“非線形”で捉える

いつどんな時に、「やってみたい」「よし、やってみよう」と思う瞬間と出会うのかは人それぞれです。高校生の時に学んだことが、10年、20年経って生かされていくことも少なくないと思います。そんなことから人の成長や変化は、直線的というよりも、複雑で想定外だと捉えています。だからこそ、私たちは学びや社会のなかで、一人ひとりを信じて待つことで、人々の「個」が開く瞬間を大切にしています。

研究ノート

生成とはなにか、どんな環境設定や場で引き起こされるのか。
まだまだ私たち自身が研究しつづけているテーマです。
そこで今、私たちが考えている仮説や考察、その研究ノートを共有します。

生成される場とは、どんな場なのか。
チームのなかで起きてきた現象や感覚をまとめてみました。

研究に触れる

生成の森

生成される場とは、どんな場なのか。チームのなかで起きてきた現象や感覚をまとめてみました。森を散策するように覗いてみて下さい。

イベント


不定期ではありますが、さまざまな分野の人たちとのオープンダイアローグやイベントを開催しています。

note


TANKENのなかで見えてきたことや、日々の学びづくりについて、noteにて発信しています。